金融・運用

2010年8月 2日 (月)

ミセス・ワタナベの行方

>5月のエントリで夏からFX規制が強化されますよーという話を紹介しましたが、ちょうど今日から、信用倍率の上限が50倍に規制されることになりました。

それに合わせて、週末日曜日の日経新聞と、オンライン上のNikkei Plusで特集が組まれていましたが、これがなかなかに面白い。
(Nikkei Plusはこちら。但し電子版への登録が必要ですが)


曰く、「50倍以上の高倍率の利用者は全体の約15%にとどまることから、上限規制が投資家の激減を招くわけではなさそう」だが、その一方で、「倍率の分、1人当たりの売買額を考えると、取引額が2-3割減少する可能性もある」とも。

面白いのは、記事に載せられたFX取引を行う時間帯に関するアンケート(6.5万人の回答を集計したもの)で、複数回答ですが、7割の方が「21-24時」と回答しています。つまり、昼間の家事や仕事から解放された主婦や、サラリーマンが多く参戦する時間帯に当たるということ。個人は一般的に逆張りする傾向がありますから、上限規制実施で、海外でビックニュースが流れた際、円の上値(もしくは下値)を押さえる役回りが不在に⇒市場が荒れる可能性があるというのです。

7/20放送のガイアの夜明けでも、”Kimono Tradeer”が主宰するセミナーにアメリカの大学教授が研究のため訪れる姿が放送されていましたが、海外では一般的に個人がFX取引に参加するのは珍しいようです。

Timeにも“Kimono Trader”の特集が組まれたことがあります。↓
http://women.timesonline.co.uk/tol/life_and_style/women/article2187250.ece

証券会社に席を置いた居た身からすると、プロの投資家でさえ、相場の乱高下時には下手を打つと億単位の損失を抱えてしまうほど。(それでも信用倍率は、社内のリスク規制上20-30倍程度でした)そんな激流・大海原の「中を、一個人が100倍超の信用を使って、イチかバチかの大勝負を打つほど、この国の金融教育は進んでいたっけ、、、と首を傾げざるを得ません。数百万の利益を手にした方は、それが逆になっていた可能性もあったということを認識しているんでしょうか、、、?

規制強化でミセス・ワタナベはどこに向かうのでしょう?

しばらくは円のジリ高局面が続くかもしれませんね。


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2010年5月12日 (水)

FX規制とか


▼最近外為市場のボラが高止まりしてますね。

自分も少しばかりFXをやっていますが、マーケットリスク、ソブリンリスクが台頭している相場ではチャートはあまり役に立ちません。ボラが高い分リスクは高いですが、相場が大きく動いたときは必ず振り戻しが起こります。底をある程度見極めることができれば、プロのように相場に張り付いていなくとも利益を上げることが十分可能です。

EU共同基金設立で最悪シナリオは回避したかに見えますが、個人的には夏場くらいまでにもう1,2度、波乱があると考えています。直近では、月内に償還を迎える約1兆円のギリシャ国債が最大の関心事です。

▼ところで先日ブログをさまよっている最中、「子育てママのFX」本で有名になられた鳥居万友美さんのblogでこんな記事を目にしました。

FX業者の事業譲渡廃業等

記事によると、鳥居さんがまとめられただけで09年中に廃業等したFX業者は22社。
ご存じのように、取引証拠金は分別管理。なので一部の悪徳な業者を除いては、廃業等によって預けた資産が返還されないということはありません。
しかし業者が廃業等に至った場合、ポジションは強制決済に至ることが多い模様。

意図せずしてポジションの未実現損益がrealizeするというのは、ひとつのリスクとして押さえてある必要があると思います。
(因みに税務上、現在のところ金融商品については全て実現ベースで課税されています。FXはクリック365なら雑所得で15%・5%の分離課税、それ以外は雑所得で総合課税ですね)

逆に、事業譲渡があった場合には、引き継ぎ先事業者にポジションもそのまま引き継がれることが多いようです。
(決済しちゃうと、「この際大手に預け替えよう」なんて考えるお客さんが多いでしょうしね。最近よく「お金も大事プラン~」とCMに銘打っているDMM.fxなんかは事業譲渡を受けた口です)

利用者の立場からすれば、多少規模が小さくともスプレッドは少ない方が取引メリットは大きい。
逆に会社の立場からすれば、スプレッドが小さいほど口銭が減るので収益メリットが小さい。

そういえば昨年はFX業者に対する規制がさかんに叫ばれていましたが、民主党政権になってからは郵政やら、ダムやら普天間やらの影に隠れて?しまってめっきり。

記憶が確かなら、今年の夏くらいからレバレッジ規制が強化されるはずですが、あんまり話題に上ってこないですねぇ。

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2009年12月25日 (金)

デリバティブ取引~みなし決済時の「時価」って?~(後半)

さて、一日間が空いてしまいましたが
今日はデリバティブ取引のお話の続き。


前回、売上取引から生じた外貨建債権について為替予約
(デリバティブ取引)を行った場合で、
帳簿要件を満たしていない場合には期末により時価で決済したものとみなす、という法法61-5の規定が適用されるというお話をしました。

そして、具体的には、予約締結日の各決済日ごとのFRと、
事業年度終了時の各決済日ごとのFRとの差額を「デリバティブ取引未決済損益計上漏れ」として加減算することとなるといいました。


ではなぜそうなるのでしょうか?

キーワードは「貨幣の時間価値」と「裁定取引」です

①いま仮に、一ドル100円の為替が付いていたとします。
円金利は0%、ドル金利はわかりやすいように10%とします

②次にこの100円の一年間の運用を考えます。(これも単純化のため、運用コストは考えません)

以下の2案を考えます。
なお、円の運用ですから、一年後の運用終了時には必ず円通貨に戻さなければいけません。

A案:円のまま保有
B案:100円をドル(=1ドル)に変えて、ドルで運用する

③一年後のキャッシュがどうなるか?
A案の場合:100円のまま
B案の場合:$1 x 1.1 = $1.1
となります。

④一年後に円転することを前提にした場合、
ドル運用の場合は、
現時点で円の先物買予約を入れる必要があります。

ここで登場するのが、FRです。

この場合、A案とB案の投資案は同じ経済価値を持つ必要があるので、
現時点でのFRは100/$1.1 = 90.9円となるはずです。
逆にFRも100円であれば、みんなドルに投資する(円を売ってドルを買う)需要が起こって、
円安ドル高の動き(裁定取引)が起こるはずです。

以上のことから、現在のFRは、金利水準に左右されて決まることがわかります。

ところで、法法61-5では、「事業年度終了の時において決済されていないものがあるときは、
当該時点において決済したものとみなして~」と規定されています。

ではこの場合に比較すべき価格は何か?

当然、決済できる価格ですから、為替予約の「事業年度終了時の時価」となります。

事業年度終了時の先物予約の時価って??
それは、期末におけるFRです。

上の例でいえば、
$1 x 1..05 (=10% x 6 / 12) = $1.05
100円 / $1.05 = 95.23円
が半年後における、一年後決済のFR(現実値ではなく、現在における理論値)です。

半年後を満期にした円投資と外貨投資の経済価値をイコールにするための為替相場ってことです。

上の例が示すとおり、FRは金利水準の差と、満期までの期間によって左右されることになります。
(逆に、究極的にいえば、当然一年後のほんの少し前、例えば一日前の一年後決済日のFRは100円に限りなく近くなります。
今日の百円が明日200円になったら、詐欺だ!!!って思うのと同じことです)

ここまで長々と書いてきましたが、

結論的には同僚に
・もし経理上何も処理をしていないならば、デリバティブとして扱う
・その場合は、約定時FRと期末時FRの差額を、
それぞれの決済日ごとに益金または損金として計上する
という回答をしました

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2009年12月22日 (火)

デリバティブ取引~みなし決済時の「時価」って?~(前半)

さて、今日は少し税務・金融の専門的な話題

先日会社の同僚から質問を受けた、
デリバティブ取引のみなし決済の適用関係についての質問です


質問:
○○株式会社は海外に対する売上取引から生じた外貨建債権を有しており、
当該債権の為替の変動から生ずる恐れのある損失をヘッジするため、△△銀行と為替予約を結んでいます。

ただし、帳簿要件を満たしていないため、
法法61-6①に規定する繰延ヘッジの適用を取ることはできないものと解されます。

この場合、法法61-5①に規定するみなし決済の規定を適用することになりますが、
具体的にはこの為替予約の益金・損金をどのように計算すればよいでしょうか?


自分の回答:
予約締結日の各決済日ごとのFRと、事業年度終了時の各決済日ごとのFRとの差額を
「デリバティブ取引未決済損益計上漏れ」として加減算

ではなぜそうなるのでしょうか?
キーワードは「貨幣の時間価値」と「裁定取引」です。


詳細は明日のブログでアップいたします。

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2009年12月18日 (金)

自分でポートフォリオを組みかえられる投信

自分でポートフォリオを組みかえられる投信があるの、
ご存知でしたか?


その名は「スゴ6」

この投資信託は
日本株式、日本債券、日本リート、世界株式、世界債券、世界リート
の組み合わせ投資信託でなんですが、、、

これがすごいのは、ポートフォリオを自分の方針に合わせて変えられるところ。
例えばより積極的に運用を行いたい人は

日本債券を10%
日本株式を30%

というように、
自分である程度運用比率をコントロールできるんです

設定日が2008年1月9日ですから
約2年前に販売開始がされてたんですね

おじさんなので、世の中の動きについていくのもやっとなんですsweat01


、、、、さてと

そろそろ年末。
私も自分のポートフォリオの見直しをする季節です

あと5%くらい、日経があがってくれると嬉しいんですが。。


ファンド詳細はこちらからどうぞ

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