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2010年12月17日 (金)

平成23年度税制大綱(案)と消費税改正

12/16付で税制大綱が発表されました。
これから実務に携わる人たちのアクセスが集中するでしょうね。もちろん私も業務上、目を文字通り皿のようにして確認しているところです。笑

http://www.cao.go.jp/zei-cho/gijiroku/pdf/22zen24kai2.pdf

さて、欠損金関連をはじめとした法人税減税と、その反動での個人所得税・相続税の課税強化が紙面を賑わせていますが、その裏で消費税もひっそりと、しかし大きな改正を行っています。

それが【消費税課税の適正化】です。

2011年度税制改正では、消費税の課税の適正化の観点から、仕入税額控除制度におけるいわゆる「95%ルール」の見直しと免税事業者の要件の厳格化が大綱に盛り込まれました。

「95%ルール」については、対象者を中小企業者に限定し、免税事業者の要件については、課税売上高が1千万円を超えることが期の途中(具体的には半期経過後)で明らかになった場合には、翌期から課税事業者となるように、要件を厳格化する見通しです。

また、現行の消費税法では、非課税売上分に対応する仕入れについては、仕入税額控除を認めないのが原則ですが、売上のほとんど(95%以上)が課税売上の場合には、全ての仕入れについて仕入税額控除を認めています(いわゆる「95%ルール」)。これは、消費税導入当初に中小事業者の事務負担に配慮する観点から設けられた特例措置のひとつですが、以前から益税の最たるものとの指摘があり、特に大企業がその恩恵を受けているとの批判がありました。

そこで、事業者の事務負担に配慮する観点から講じられている制度の趣旨に鑑み、95%ルールの対象者から大企業を排除し、中小企業者に限定します。将来、消費税率大幅な引上げが不可避となるなかで、益税の最たるものとの指摘がある95%ルールを現行のまま放置しておくことは、消費税制度の信頼性を損ねることになるとの考えと、消費税の課税の適正化の観点から見直されるものです。

特に95%ルールについては、従来ほとんどの会社が全額仕入れ税額控除を取ってきたであろうだけに、実務面での負担増が予想されます。

具体的には、一括比例配分方式と、控除対象外消費税の条文を参照する実務家が増えそうです。
法人税申告でも使用する別表がひとつ増えることが予想されます。

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