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2010年10月28日 (木)

年金保険の還付手続きが複雑なわけ

年金保険に係る二重課税の問題、20日付で国税庁から「相続等に係る生命保険契約等に基づく年金の税務上の取扱い」という案内ページが公表となりました。


http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/topics/data/h22/sozoku_zoyo/index.htm

対象者が20万人超とも言われるだけに手続きには相当な混乱も予想されます。
ページを事前によく読んで、①そもそも自分のケースが対象となるのか、そして対象となる場合に②自分の行うべき手続きは何か?を確認してから税務署に出向かれることをおススメ致します。


、、、
ところで今回の一件、対象となる方の過去の申告の状況によって、行うべき手続きや、期限なども変わってきます。
以前このブログ上でも「更正の請求と還付申告」についてエントリをしましたが、国税通則法上、還付申告と更正の請求によって期限が異なるためです。

おおざっぱに言えば、

①年金を受領した年において、給与所得以外の所得が少額だったため、あるいは所得全体が基礎控除額以下であったため等の事情により申告を行っていない方については還付申告、

②申告は行ったものの、今回の判決により納税額の還付が見込まれる方については更正の請求を行う、

というくくりになります。


特に留意していただきたいのは②の方。

還付請求権については国税通則法上、時効が5年間と定められていますが、更正の請求は原則として当初の法定申告期限から一年間。

「あれっ?もう3年前にもらったものについては過ぎてるじゃん!」と言われてしまいそうですが、
通則法上もちゃんとそのあたりは手当がされていて、裁判等で課税関係に関する事実につき齟齬が認められた場合には、その事実を知った日から2月以内(両方に該当する場合には一年間の方が優先適用されると記憶してます)に請求を行えばよいことになっています。

今回のケースではどこが「事実を知った日」とされるかは微妙なところですが、20日に国税庁が案内ページを公表したことを鑑みると、当初確定申告書を提出した方については、おそらく12月中旬くらいまでには手続きを行った方がよいというのが個人的なアドバイスです。


(参考;国通法23条②・・・後発的事由による更正の請求)
課税標準等 又は 税額等の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決により、その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとき

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